パパHACK

理科系でバイリンガルな息子に育てたい。レゴ、クレファス ピグマリオン、朝倉算数道場、ワールドワイドキッズ、ORTで知育教育。

お腹の中に鬼がいた話

帰宅すると、息子が風呂の前で大きな声で泣いていた。パンツを脱いで下半身丸出しだ。一体何があったのか。

パンツを脱いでるのだから、テレビを見過ぎて、お漏らしをしてしまったか?息子は、テレビに夢中になると、トイレに行くのが面倒くさい、大好きなテレビを中断したくいないという理由で、トイレに行きそびれてしまう。すると、トイレに間に合わない位我慢してしまって、少しお漏らししてしまうことが2回ぐらいあった。

しかし、今日はちょっと違ったのだ。妻がお風呂から息子を叱っている。何があったのか聞いて見ると、息子はひつじのショーンを見てからお風呂に入りたいと言った。そこで、妻は先にお風呂に入るからショーンの1話だけ終わったら、お風呂に入ってくるという約束を息子としたのであった。

息子は、ママとの約束を守れずに、ショーンを全部見てしまった。大好きなママが風呂から呼ぶ声が何度も聞こえたのに。

妻が風呂から上がる位になって、ようやく息子は現れた。大好きなママから今日はお風呂には入れないよ、だって約束を守らなかったからと言われて泣いていたのだった。

丁度、そのとき私が帰ってきた。ずっと泣き続ける息子に父さんと一緒にお風呂に入ろうと提案すると、お風呂に入ってきた。

お風呂に入って、ずっと抱っこしながら、息子を落ち着かせていた。息子がリラックスをしてきたので、思い切って聞いてみた。

 

「どうして、お風呂に入らなかったの?」

息子は、しばらく考えていたが、やがてこう言った。

「僕のお腹の中に鬼がいて、鬼がテレビをみようと言ったんだ。」

「鬼が怖かったの?鬼に負けてしまったの?」

「鬼に負けたの。うわーん」

 

私は驚いた。息子の言語世界は一体どうなっているのだろう。少なくとも私は4歳の時に、親が怒るようなことをしたとき、鬼が誘ってきた等という難しい理屈は言わなかった。

 

「そうかあ。鬼に負けてしまったんだね。」と息子を受け止めると、息子は落ち着いて泣き止んだ。

「他にはどんな鬼が居るの?」

「お母さんが早く食べなさいというと食べなくて良いよという鬼とか、野菜は食べなくて良いよという鬼とか・・・」

「いっぱい居るんだね」

「うわーん」

「鬼は強い心を持った子どもからは逃げていくよ。お母さんや父さんが言ったことを守ろうとしても、守らなくていいよという鬼が出てきたら、鬼に負けないぞと思って欲しいんだ。」

「うん。僕鬼に負けない。」

「色んな鬼がいて、君を悪い方向に行かせようとするから、気をつけて」

 

息子は風呂から上がると、大好きなママに鬼のことを色々と話をしていたらしい。そのため、妻が夕食を作るのが遅くなった。

でも、父さんと母さんは、嬉しかった。息子が鬼をやっつけるぞと言って、お手伝いをしてくれたし、ご飯もすぐに食べてしまったし、早く寝てくれたからだ。